能登町の瑞穂というところで生まれ育ち、高校卒業とともに能登を離れました。
能登を「何もない田舎」ということでしか考えられず、ブラウン管の向こうの大きな何かに憧れる10代の私は、能登がただただコンプレックスでしかありませんでした。
自分が生まれ育った土地を誇りに思うまでに10年の時が経ちました。
その間に保育園がなくなり、小学校、中学校がなくなり。高校もなくなっていました。
気がつくと、私の田舎は子供の声が聞こえない土地になりました。
当プロジェクトは、能登を元気にしたい、能登を盛り上げたいという安易な考えのものではありません。
運営しているほとんどが能登を離れたメンバーです。
能登が好きで、でも能登に帰れない現状。
なぜ能登に帰れないのか。なぜ能登で生活できないのか。
現実を真摯に受け止めた上で、能登を離れた人たちに
「能登ってやっぱりいいところやわ」「今年の祭りは帰ろうかな」
と能登を思う時間を少しでも届けることを目的に活動しています。
私たちは当事者であることを自覚しています。そして多くの人にその意識を伝染したい。思い出して欲しい。
10年後も20年後も活気ある能登の祭があることを。
100年後も能登の文化が継承されていくことを。
それが「能登のワイルド プロジェクト」です。